なにかが届いたときの感触は、意外と、あとになってから気づくものだと思う。
画面を閉じて数時間後、誰かと話しているときにふとよみがえってきたり、なにもない日常のなかで、あの言葉やあの映像が、静かに自分の中に残っていたことに気づく。
その感覚は、たぶん「香り」に近い。
目には見えないし、言語化もむずかしいけれど、確かにそこにあって、その人の行動や、気持ちの輪郭を、少しだけ変えているもの。
私たちがつくりたいのは、そんな“伝え方”。
派手に目を引くだけじゃない、数を稼ぐだけの戦略でもない。その人の中に、ふっと立ちのぼるような温度を残したい。
「伝わる」の先にあるもの、「印象」の奥にある、静かな余韻。
届けたあとに広がっていく香りのように、その表現が、世界中の日常の中にそっと息づいていく。
響いて、残る。そんな香りを、世界中に。
そして、その香りの出どころを求めてVARISTAに足を運んでいただく。そんな未来を目指して。
見えにくい課題や、伝わらないもどかしさに向き合い、言葉・映像・デザインの力で、そっと解きほぐす。“香り立つ”届け方で、心に残る体験をつくります。
たとえば、メニューの読み方もわからないときに、カフェのお兄さん・お姉さんがそっとおすすめを教えてくれるように。ふわっとした相談にも耳を傾け、必要なことを、最適なかたちで差し出す存在でありたい。“何をどう頼めばいいか分からない”“他とは違う企画の味を楽しみたい”そんなときこそ、私たちの出番です。
このシンボルは、課題と向き合う熱を内に宿しながら、その熱を押しつけず、やさしい香りとして届けていくVARISTAの姿勢を象徴しています。
焦らず、騒がず、でも絶やさず。どんなに複雑な状況でも、わたしたちは静かに火を灯し、その熱が伝わる“ちょうどよいかたち”を探しつづけます。
ビジュアルでも、言葉でも、設計でも。あらゆる手段を通して、その場にふさわしい温度で「伝わる」を仕立てる——このロゴは、その想いの火種であり、香りの立ち上がりです。